化粧品の「本当のところ」
化粧品の使用感と効果に関係がない理由
化粧品の使用感と効果に関係がない理由
「じわっと浸透している感じ」
「とろっとして濃厚な感じ」
「しっとりして保湿している感じ」
化粧品を塗ったときの使用感やテクスチャーですが、これらは実は「本当にそうなっているか」という化粧品の効果とは、ほぼ関係がありません。
なぜかというと、化粧品には多くの場合「感触改良剤」が使われているからです。
とろみや濃厚感を出す成分、サラサラ感を出す成分、しっとり感を出す成分、様々な感触改良剤がありますが、これらの成分によって、化粧品を肌に乗せたときの第一印象は大きく左右されます。
化粧品を売る側の立場としては、この第一印象はとても重要です。
アルミパウチの1回使い切りの試供品で「この化粧品はいい!」と思ってもらう必要があるので、第一印象となる「使用感」「テクスチャー」に化粧品会社はとことんこだわります。
ですが、そもそもそれは「感触の演出」ですので、化粧品の「美容効果」についてはまた別の視点で考える必要があります。
使用感を見るときのポイント
化粧品の美容効果は、基本的には「どんな美容成分がどれくらいの量で入っているか」という、美容成分の種類とその濃さで決まります。
しかしほとんどの化粧品は美容成分の配合量を公開していないので、成分表示などから化粧品の美容効果を判断するのは、化粧品を作っている側の人間でもない限り、ほぼムリです。
ですがたまに、美容成分がしっかりと濃く入っているかどうかが、使用感などから判断できることがあります。
なぜかというと、美容成分を濃く配合すると、よくも悪くもその成分自体の「特徴」や「クセ」が出てしまうことが多いからです。
具体的にいうと
・化粧水やジェルに色がついている
・化粧水から独特のにおいがする
・ジェルやクリームがやけにベタつく
といったことです。
こういったクセのある化粧品は「濃く配合している美容成分の特徴が隠せない」という状態なので「化粧品としては何かクセがあるのだけど…」という反面、美容成分はしっかりと配合されている可能性が高いと言えます。
※ただし廉価な化粧品だと(成分表に記載があっても)美容成分はごく微量でしか入っていないことが多いので、上記のようなクセがあってもそれは単に「化粧品としてうまく作れていないだけ」ということがあります。
結論としては、化粧品の「使用感」や「テクスチャー」は、化粧品選びの基準としてはあまり重要視せず、1回使い切りの試供品やサンプルはあくまで「肌トラブルを起こさないか」を見るためのもの、と考えたほうがいいでしょう。
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